平成10年6月7日
・・・というわけで、「日々のできごと」につづいて、こんなものまでつくってしまった。
いつまでネタがもつかは分からない。
というか、これっきりで終わる可能性もかなり高いのだが・・・。
さて、きのう24巻を読んでて思ったことがある。
それは、コウケツのことである。
コウケツは、確かに悪いやつだ。
流浪の民たちを「農奴」と称して死ぬまで牛馬のように開墾に従事させたり、
病を得た人々が暮らす村を、焼き払って自分のものにしようとしたりした。
焼き払われた村に住んでいた、リュウの育ての親であるハクリ夫妻も、
コウケツの部下の手にかかって死んでしまった。
それはあくまで「北斗」的でいいのだが、問題はその後である。
リュウはハクリ夫妻の敵(かたき)だと言って、ケンシロウとともにコウケツ打倒に立ち向かう。
だが、はたして、100%リュウにその権利があっただろうか。
リュウは言うまでもなく、ラオウの息子である。
そのラオウは、存命中何をやってきただろうか。
のちのケンシロウ曰く、「ラオウは神が捨てた時代を拾おうとした」と、
その一連の行動は肯定されているが、よく思い出してみたい。
ラオウのしたことと、コウケツのしたことに大差があるだろうか。
ラオウは、おのが支配圏を広げるがために、かずかずの村々を襲っている。
罪もない人々を、多数虐殺しているではないか。
リュウは、その事実を知っていただろうか。
否、知らなかったであろう。
もし知っていたならば、私怨のためにコウケツを殺すなどと安直に考えつけるだろうか。
しかも、コウケツはラオウに、「ドブネズミ」などと非人間扱いされているのだ。
この屈辱たるや、相当なものであろう。
リュウは、そのことを事前によく考えてみる必要があったのではないだろうか。
よく考えてみれば、コウケツも時代の犠牲者なのである。
ほかの手段はなかったのだろうか。
まぁ、それもまた「北斗」的だと言われればそれでおしまいなのだが・・・。